私たちの身体は、すべてが繋がり合った1つのシステムです。慢性的な不調から抜け出すために、当院では以下の3つのステップで病態の根本にアプローチします。

臓器別・診療科別の枠を超え、腸、免疫、ミトコンドリア、炎症、解毒など、体全体で緊密に絡み合う主要な機能のネットワークを評価します。

遺伝要因や過去の背景、不調のきっかけ(トリガー)、病状を長引かせる因子を特定します。


一般的な検査では「異常なし」とされてしまう、目に見えない機能低下や慢性炎症のダメージを根本から修復します。

人間の身体は、独立した臓器の集まりではなく、複数の機能が相互に影響し合う1つのシステムです。当院では、米国機能性医学学会が提唱するモデルに基づき、生体機能を大きく8つに分類。それぞれの機能不全や多機能との相互関係を俯瞰的に評価し、大元の原因から直近の引き金まで、各段階の因子に対処しながらダメージを受けた機能を修復します。

Step 1. 8つの生体機能へのアプローチ

生体の恒常性(バランス)を維持するため、密接に繋がり合う主要な8つの機能ネットワークを評価・治療します。

  1. 消化、吸収、腸管のバリア
  2. 免疫
  3. 炎症プロセス
  4. ミトコンドリア
  5. 解毒と代謝
  6. ホルモンと神経伝達物質
  7. 構造
  8. 心理的・精神的なバランス
  • 1. 消化、吸収、腸管のバリア
    腸は栄養の吸収口であると同時に、全体の6割の免疫細胞が集中する最大の防御バリアです。「腸脳相関」を通じて脳の認知機能や情緒にも直結するため、腸の乱れは全身の神経やミトコンドリアの負担になります。当院では、未消化物や毒素を侵入させるリーキーガット*(腸バリア破綻)やディスバイオーシス*の背景にある、アレルギー食材、消化酵素不足、薬剤、慢性感染などの原因を徹底的に評価し、修復します。

    【用語解説】
    *リーキーガット:腸のバリアが破壊され、有害物質が体内に漏れ入ってしまう状態。
    *ディスバイオーシス:腸内の菌のバランス(腸内フローラ)が崩れた状態。

  • 2. 免疫
    免疫系の過剰反応や低下を調整します。病原体と自分の細胞の構造が似ているために免疫が自分を誤認攻撃する分子模倣*や、内毒素・環境有害物質・ホルモン異常による免疫撹乱の病態を明確にします。細胞の動きだけでなく、物理的な構造障壁(腸のバリアや脳の血液脳関門)の強化も重視します。

    【用語解説】
    *分子模倣(Molecular mimicry):病原体と自分自身の細胞の構造が似ているため、免疫が誤って自分を攻撃してしまう現象。

  • 3. 炎症プロセス
    局所・全身で持続する「目に見えない弱い慢性炎症」を制御します。コロナ後遺症、糖尿病、重金属毒性、慢性感染症(ライム病、EBウイルス、カビ毒など)の背景には、必ず持続的な原因因子があります。その火の元を突き止め、炎症性サイトカインのシグナル経路を調整して、組織破壊の連鎖を断ち切ります。

  • 4. 酸化とエネルギー代謝(ミトコンドリア)
    細胞の発電所であるミトコンドリアのエネルギー産生(クエン酸回路や電子伝達系)を改善します。燃料が正しく入るか、効率よく発電できているか、発電所の構造自体に傷がないかを分析します。発電所の作動の過不足で炎症反応が生じます。ここでは、炎症、消化機能及び脳との相互作用を視野に入れ、細胞レベルのエネルギー産生異常を解消します。ミトコンドリアは脳に最も多く存在します。ミトコンドリアを制するとは、神経と脳の健康を高めることでもあります。

    【用語解説】
    *クエン酸回路・電子伝達系:ミトコンドリア内でエネルギーを製造し、それを運び出すシステム。

  • 5. 解毒と代謝
    環境毒素、重金属、薬剤、病原体の代謝産物などの「毒素」を体外へ排泄するシステムです。主に肝臓・腎臓・腸の3大ルートと、ミクロの解毒の場であるミトコンドリアが関わります。外部からの毒を入れないための2大バリア(腸と脳)の機能と、個人の解毒能力のバランスを評価します。

  • 6. ホルモンと神経伝達物質
    内分泌系(副腎軸、甲状腺、性ホルモン、インスリン)と神経伝達物質(セロトニン、ドーパミン、GABAなど)を分子レベルで調整します。これら相互のバランスが整うことで、自律神経や精神・身体の恒常性を回復させます。

  • 7. 構造
    筋肉や骨といったマクロの身体構造だけでなく、細胞膜や微細な障壁(リーキーガット/リーキーブレイン、ミトコンドリアの電子伝達系など)にいたる「ミクロのバリアの形状」を重視します。構造の健全性は、細胞膜受容体の感度や物質輸送(イオンチャネルなど)が正常に働くための土台だからです。

  • 8. 心理的・精神的なバランス
    精神的ストレスや心理的トラウマ、大脳辺縁系の乱れは、神経を介して生理学的機能(特に腸管や副腎軸)を直撃します。心と身体の両面から同時にアプローチすることで、生体システム全体の調和をより強固なものにします。

Step 2. 時系列による病因の特定

8つの機能不全が「なぜ、いつから」引き起こされたのかを解明します。

大元の原因・素因(Antecedents)
遺伝的素因、幼少期の環境、潜在的な慢性感染など、病態のベースにある因子。

トリガー因子 / 引き金(Triggering Events)
感染症、環境要因、大ストレス、手術、毒素など、慢性不調へシフトさせたきっかけ。

媒介因子・増幅因子(Mediators)
不調を長期化・悪化させている慢性的な炎症のループ。

Step 3. 保険診療と当院の治療方針の違い

一般的な保険診療は、病名が確定した段階で画一的な治療を行うか、単一の症状・数値を抑える対症療法が中心です。そのため、複数の機能不全(腸バリア破綻、ミトコンドリア機能不全、慢性炎症など)が同時に起きている慢性不調の場合、1つの症状を抑えても全体の体調が良くならなかったり、まるでモグラ叩きのように別の問題が浮上したりします。

また、こうした慢性不調は、通常の血液検査や画像診断(MRI・レントゲンなど)では基準値内とされ、「気のせい」や「自律神経の乱れ」として片付けられがちです。

当院では、これら一般的な検査では捉えきれない機能の問題に着眼します。先天的な遺伝要因から、後天的な環境因子(重金属、化学物質、アレルゲン、感染症など)まで徹底的に追究し、個別の原因に合わせた根本的な機能回復によって健康を取り戻します。

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