慢性疲労症候群(CFS)と線維筋痛症(FM)は、6ヶ月以上続く慢性の疲労や以下の症状を特徴とする衰弱性の病態を指します。
(青年以下は3ヶ月以上)
- エネルギーを消耗して回復しない
- 筋肉痛や関節痛(外観の異常を伴わない)
- 睡眠障害(不眠や過眠)
- 胃腸障害
- 喉の違和感
- 記憶力低下・集中力低下
- リンパ節の痛み・腫れ
- 動作後の長時間の疲労
- 慢性的な微熱
当院では慢性疲労症候群CFSと線維筋痛症FMは、大元の原因を特定することを最重要視しています。
慢性疲労症候群CFSと線維筋痛症FMは、EBウイルス、パルボウイルスB19、細菌性、リケッチア症、ライム病などの感染症をしばしば認めるため、それが原因だと国内外において研究がされてきました。そのほか未知の病原体や、特異的な遺伝子についても研究が進んでいます。*
けれども、CFSを発症するほど抵抗力が弱っていれば、病原体のひとつやふたつ感染することもあります。感染が慢性化するのは免疫が回復しないうちは感染したままだからです。弱った身体に感染する、日和見感染は慢性の病気の経過中に起こりうるひとつの病態です。感染症はCFSの大元の原因とは言えないでしょう。すでに抵抗力が落ちていたところに感染し、病状が悪化したというならば、感染症は加速因子です。そもそも抵抗力が落ちた理由が病気の大元の原因により近いです。
当院では、機能治療の基本にのっとり、炎症、免疫、消化機能、神経・神経伝達物質、ホルモン、ミトコンドリア・組織の構造、毒の各機能の問題を徹底して分析し、病気のきっかけまでさかのぼり隠れた大元の原因を探し当てます。
CFSに共通して見られるのは、細胞や組織の構造を破壊する有害物質や、かくれアレルギーのような日々知らずに接触していたりすでに体内にかかえている不要な因子です。リーキーガットやリーキーブレインを発症していることもあります。また、腸内腐敗を伴うことも多く、腸内免疫が非常に弱っていることもあります。さらに副腎機能不全を併発していることもあります。安全に確実に原因因子に対処することでCFSの克服が可能です。
CFSやFMの病態は複雑なので、一箇所異常を見つけてそこだけ対処しても治りません。解決への近道は、なぜ発症したか、からだのすべの機能の変化をおさえロジックを明らかにして順序立てて修復することです。CFSは治る病気ですのでご相談ください。
下記にあてはまるものがありますか?
- 検査では異常無かったが不調がずっと続いている。
- 休養を取るよう言われたが疲れがとれない。
- 頭痛、リンパの痛み、筋肉痛、関節痛、慢性の微熱が続く。
- 歩行や外出、家事だけでも体力消耗、倦怠感が続く。
- 寝ても良くならない。
- 全身の脱力感。
- リーキーガットの疑いがある。腸が弱い。
- 漢方やビタミンを試したがあまり良くならなかった。
- 原因不明、慢性の不調。
- 一年中風邪をひいている。
- やる気が起きず引きこもっている。
CFS・FM疑いの患者さんは精神科受診を勧められることがあります。疲れがとれないならもっと睡眠を長く確保しなさいという指導をされることもあります。そういうものなのかな…?気にかかることがありましたらご相談ください。
『複雑な慢性疾患の解決法は、なぜ発症したか、からだのすべの機能の変化をおさえロジックを明らかにし、順序立てて修復することです。』
*Gary P Holmes et.al., Chronic Fatigue Syndrome:A working case definition 1March 1988 Annals of Internal Medicine